「どこまでOK?」迷ったときのネット著作権ハンドブック
■ 書籍情報
【「どこまでOK?」迷ったときのネット著作権ハンドブック】(#2099)
中村 俊介, 植村 元雄
価格: ¥1,764 (税込)
翔泳社(2006/1/14)
本書は、「著作物を利用する側から見た著作権の利用」を重要なテーマとしたものです。著者は、「素人の無知につけ込んで、本来問題なく使えるものまで『ご遠慮ください』という著作権者側の高圧的な姿勢」に疑問を持ったことから、「同じように著作権で悩んでいる人にわかりやすく解説してはどうだろうか」と考えたと述べています。
第1章「あなたの著作権に関する常識/非常識をチェック」では、アップしようとした写真で子どもが着ている「キティちゃん」の柄のTシャツについて、「写真に写り込んでいるキャラクターが、その写真の主目的でなければ問題ありません」と述べています。
また、コラムにおいて、ディズニーが「著作権に厳しい」といわれる理由とされている、ウォルト・ディズニーがユニバーサル映画のために作成した「オズワルド・ラッキーラビット」の著作権を手放さざるを得なくなってしまった経験を紹介しています。
第2章「26のキーワードでパパッと分かる著作権の基本」では、「著作物の範囲」として、「自然現象は著作物ではありません。事実や社会事象も著作物ではありません。いわゆる『トリビア』的な知識や、ランキングのデータ、スポーツのルールも著作物ではありません」と述べています。
第3章「イラストや写真・画像の使用方法に関するQ&A」では、芸能人の名前やたんなる筆跡は著作物ではないが、芸能人のサインは、独特のデザインであることが多く、「芸能人本人、あるいはプロダクション関係者の知的営みの結果考え出されたもの」であるため、「たとえ自分あてに描かれたものだとしても、勝手にスキャンして自分のサイトに載せることはできない」と述べるとともに、サインを元にしたパブリシティ権に気をつけるべきとしています。
第7章「音楽・映画の著作権に関するQ&A」では、ディズニーの「蒸気船ウィリー」のキャラクター「ミッキーマウス」の著作権保護期間が切れた場合について、「蒸気船、黒目のミッキーマウス、ミニーマウスなどはパブリックドメインとなり、基本的には誰でも使えます」とした上で、自分で描いた黒目のミッキーマウスを使用するなどはOKになる一方で、アダルトサイトのキャラクターとしての使用(著作者人格権の侵害)や、蒸気船ウィリーまんじゅうの販売(商標権・意匠権の侵害)などNGとなるケースを紹介しています。
第8章「まじめなあなたのための、ちょっと本気の著作権講座」では、「屋外に設置されているオブジェなどの彫刻や建築物」を「自由に複製して公開」できるが、「複製が自由というのは、誰もが入れる場所や撮影目的の立入が認められた場所から撮影・複製(スケッチなど)したものに限定される」ことに注意すべきとしています。
本書は、利用する側から見た著作権の問題をわかりやすく解説した一冊です。
■ 個人的な視点から
ディズニーが著作権に厳しい話は有名ですが、「オズワルド」で痛い目を見た経験がここに繋がるとは知りませんでした。そういえば『サザエさん』の長谷川町子は「日本のディズニー」と呼ばれるほど著作権に関する姿勢が厳しいそうです。そういえば立川バスの事件もありましたし。
■ どんな人にオススメ?
・ネットで訴えられそうな不安のある人。











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