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2005年3月12日 (土)

変革型ミドルの探求―戦略・革新指向の管理者行動

■ 書籍情報

変革型ミドルの探求―戦略・革新指向の管理者行動   【変革型ミドルの探求―戦略・革新指向の管理者行動】

  金井 壽宏
  価格: ¥5,040 (税込)
  白桃書房(1991/07)

 本書は、著者の初期の研究の集大成的な位置づけを持つ学術書です。値段も高く400ページ以上のボリュームがあり、内容も学術書そのものなので読むのに時間がかかります。少なくとも混んでいる電車で立って読むという方にはお奨めできません。
 しかし、前半部分、特に「第1部 リーダーシップ論の成熟化」は、リーダーシップに関する1980年代までの学説のレビューとしてはとてもコンパクトにまとまっています。どのようなリーダー行動が部門の高業績・低業績に結びついているのかという1940~50年代の初期ミシガン研究、情報影響力と集団凝集性、現実のリーダー行動の測定尺度そのものの開発に意義をおくオハイオ州立研究、リーダーシップ有効性はリーダーが置かれた状況に依存するというコンティンジェンシー要因の探求など、単に歴史年表のように学説と研究者の名前を暗記させるような教科書と違い、研究課題の連続性を意識させる形でコンパクトにまとめています。
 コッターやミンツバーグが好きな人は、本書を読むと、彼らの研究の位置づけが理解しやすくなるのではないかと思います。


■ 個人的な視点から

 キャリアデザインやリーダーシップに関心を持っている人は、著者の本を何冊か手にしたことがあると思います。難しい概念、新しい学説をやさしい分かりやすい言葉や喩えで解説している著書には定評がありますが、訳書以外ではここまでゴリゴリの学説書はないのではないかと思います。
 ですので、「著者の研究を時系列で追体験するのだ!」といって、古い順に読んで行くことは危険です。まずは分かりやすい一般向けの著書や、コッターやミンツバーグのビジネスマン向けのリーダーシップの本から入って、外堀から埋めて行く方法のほうが理解がしやすいのではないかと思います。


■ どんな人にオススメ?
 ・リーダーシップに関心のあるビジネスマン。
 ・コンパクトなリーダーシップ論の解説を探している学生。


■ 関連しそうな本

 金井 壽宏, 沼上 幹, 米倉 誠一郎 (編集) 『創造するミドル―生き方とキャリアを考えつづけるために』
 金井 壽宏 『中年力マネジメント―働き方ニューステップ』
 金井 寿宏, 高橋 潔 (著) 『組織行動の考え方―ひとを活かし組織力を高める9つのキーコンセプト』
 ジョン・P. コッター (著), 梅津 祐良 (翻訳) 『企業変革力』 2005年02月19日
 ヘンリー ミンツバーグ (著), 奥村 哲史, 須貝 栄 (翻訳) 『マネジャーの仕事』
 モーガン マッコール (著), 金井 壽宏, リクルートワークス研究所 (翻訳) 『ハイ・フライヤー―次世代リーダーの育成法』
 二村 敏子 (編) 『現代ミクロ組織論―その発展と課題』 2005年03月26日


■ 百夜百マンガ

HEAVY METAL甲子園【HEAVY METAL甲子園】

 少年サンデーに連載してました。青年誌では『冒険してもいい頃』とかを書いていた作者が、少年誌では「エロ」を「ヘビメタ」に変えて超絶アホマンガになりました。
 いまなら『エアギター甲子園』とかあってもいいかもしれません。「東京ドーム養成ギプス」なんてどう考えてもエアギター向きだし。

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