« 社会を"モデル"でみる―数理社会学への招待 | トップページ | ネットワーキング・コミュニティ »

2005年12月 1日 (木)

仕事の社会学―変貌する働き方

■ 書籍情報

仕事の社会学―変貌する働き方   【仕事の社会学―変貌する働き方】

  佐藤 博樹, 佐藤 厚 (編集)
  価格: ¥2,100 (税込)
  有斐閣(2004/12)

 本書は、就業者の85%が雇用者が占める「雇用社会」である日本社会を分析対象とした社会学のテキストです。主に学生を対象に、基本となる先行研究から最新の研究成果までをカバーしています。
 本書の内容は、キャリアデザインから技術革新、職場における性別、就業意識、非典型雇用などの企業内部のテーマの他に、入り口と出口に相当する「就社」、失業と転職、引退など企業組織と外部との接点、そして、生活と仕事の時間配分や「会社人間」の問題という仕事と生活のバランスの問題まで、多岐にわたっています。
 全11章のそれぞれについて、15ページ程度の概要の説明とともに、ゼミで議論するための論点の提示、基本文献案内がそれぞれまとめられており、大学での講義やゼミで扱いやすいものになっているのではないかと思います。
 また、社会人にとっても、仕事や働き方に関する基本的な論点がコンパクトにまとめられた一冊として便利なのではないでしょうか。


■ 個人的な視点から

 本書は、「仕事の社会学」というタイトルがついていますが、内容的にも、また執筆陣の顔ぶれからも、人事管理の経営学や労働経済学のテキストと言っても差し支えないようなものではないかと思います。ただし、よくある経営学のテキストに比べると、雇用者自身に焦点を当てた書かれ方をしているので、キャリアデザインやワークライフバランスに関心がある人は、このテキストから読んだ方が馴染みやすいのではないかと思います。
 社会学的なアプローチに入る前段階としての基礎知識、といった趣で、社会学らしさが出るのは紹介されている基本文献からではないでしょうか。


■ どんな人にオススメ?

・「社会学」というタイトルに食わず嫌いをしてしまう人。


■ 関連しそうな本

 小池 和男 『仕事の経済学』
 小池 和男, 猪木 武徳 (編著) 『ホワイトカラーの人材形成―日米英独の比較』 2005年11月04日
 ロザベス・モス カンター (著), 高井 葉子 (翻訳) 『企業のなかの男と女―女性が増えれば職場が変わる』 2005年10月11日
 M グラノヴェター (著), 渡辺 深 (翻訳) 『転職―ネットワークとキャリアの研究』
 田尾 雅夫 『会社人間はどこへいく―逆風下の日本的経営のなかで』 2005年02月27日
 玄田 有史 『仕事のなかの曖昧な不安―揺れる若年の現在 中公文庫』 2005年07月20日


■ 百夜百マンガ

六三四の剣【六三四の剣 】

 東北弁の台詞がいい感じです。連載当時は、剣道部やスポーツ少年団に入る人が増えたような気がします。
 剣道部の人に防具を着けさせてもらうと手が臭くなるのが難点です。

« 社会を"モデル"でみる―数理社会学への招待 | トップページ | ネットワーキング・コミュニティ »

キャリアデザイン」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/1244312/30598838

この記事へのトラックバック一覧です: 仕事の社会学―変貌する働き方:

« 社会を"モデル"でみる―数理社会学への招待 | トップページ | ネットワーキング・コミュニティ »

2016年12月
        1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30 31

最近のトラックバック

無料ブログはココログ