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2010年1月 3日 (日)

すべては音楽から生まれる

■ 書籍情報

すべては音楽から生まれる   【すべては音楽から生まれる】(#1809)

  茂木 健一郎
  価格: ¥714 (税込)
  PHP研究所(2007/12/14)

 本書は、私たちの生命がその始まりから包まれている音楽について、「シューベルトを始めとする音楽家の作品に向き合うことを通して、音楽について考えた」ものです。
 第1章「音楽は微笑む」では、「この世はままならぬことばかりである。自分の理想とは程遠い現状に憤慨や焦燥、諦念を覚えることも少なくはない」が、「座標軸があれば、周りがどう思おうと関係ない、という潔い強さを持てる」として、「音楽は、そんな座標軸になりうる。音楽の最上のものを知っているということは、他のなにものにも変えがたい強い基盤を自分に与えてくれる」と述べています。
 第2章「音楽との出会い」では、「耳をすます」ことと、新しいことを「発想する」こととは、「同義」だとした上で、「聴くこと」とは、「自分の内面にある、いまだ形になっていないものを表現しようとする行為に等しい」と述べています。
 また、「人が音楽を聴いたときの脳の状態は、食べたり飲んだりしたときのそれと非常に近い」として、「音楽を聴くという行為は『自然の営み』である。これが、音楽体験が生命原理に近いといわれる理由の一つ」だと述べています。
 第3章「音楽と創造力」では、「ザルツブルグ以外の土地に生まれていたら、モーツァルトのような音楽はかけなかったのではないか」として、その共通点は、「純粋な美の肯定」だと述べています。
 第4章「音楽のように生きる」では、「考えることにおいて重要なのは、『リズム』だ」とした上で、「新たなリズムの発見は、日常における『根源的な自分自身との対面』の機会」であり、そこには、
(1)「リズムを生み出せる生命体としての自分」を知ること
(2)もともと自分の中に潜在する願望や生き方を実感できること
の「2つの重要な側面がある」と述べています。
 本書は、脳科学者の視点から音楽について語った一冊です。


■ 個人的な視点から

 個人的には、どういう経緯でこういう本ができたのかに興味がわきます。
 著者は元々脳科学者なのですが、すっかりお茶の間にお馴染みになったのでこういう音楽エッセイの依頼がくるのでしょうか。まあまるっきり脳に関係がないわけではないのですが、壁の本とか品格の本とか、学者にエッセイを書かせたものがヒットする世の中なので、そういうトレンドなども関係しているのでしょうか。


■ どんな人にオススメ?

・音楽がなぜ欠かせないかを納得したい人。


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