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2014年2月 7日 (金)

津波の夜に: 3.11の記憶

■ 書籍情報

津波の夜に: 3.11の記憶   【津波の夜に: 3.11の記憶】(#2273)

  大西 暢夫
  価格: ¥1575 (税込)
  小学館(2013/2/20)

 本書は、東日本大震災の被災者の現状を、「見ていない人に伝えなければならない」という気持ちからインタビューしたものです。
 著者は、安置所に通う被災者の青年から、「行くべきだ。一度でいいからこの光景を目に焼き付けておくべきだ。これが現実だって思うだろうし、これ以上の悲惨な現場はないと思う」と言われ、大槌中学校の体育館の遺体安置所を訪れています。
 また、遺体の捜索をする自衛隊員は、「私たちは瓦礫を一刻も早く横に積み上げ、前進しなくてはなりませんでした」、「ご遺体の上に瓦礫を積み上げていることはわかっていました」が、「あの時の最優先は動いている命でした」と語っています。
 東松山市の成瀬川右岸、野蒜新町の被災者は、避難所になっていた新町コミュニティセンターに津波が侵入してきた時に、「もう死ぬかもしれないって思いました。でもなぜかその覚悟をしたとき、恐怖から解放されました。その感覚は不思議なもので、初めての経験でした」と語っています。
 同じ野蒜新町の被災者は、「今回のように、家や財産や手元のものがすべてなくなると、ショックを通り越し、何も考えられないんですね。命があったことを一番喜ばなくてはならないのですが、他の人のことを考えたら、生きていることが申し訳ないって思うんです」と語っています。
 成瀬川左岸の牛網の被災者は、「避難所では、知っている顔がほとんどいなくて、どこにどうやって逃げたらいいのか、パニックになったんです。知っている顔の中で共に暮らすって、ほんとうに大事なんだなって改めて思いました。いまではその地域がバラバラになってしまって、本当に悲しくつらい」と語っています。
 本書は、被災した当事者がその時何を思い、どんな行動をしたのかを伝える一冊です。

■ 個人的な視点から

 被災した当事者に話を聞くのは辛いことが多かったのだと思うのですが、普段なら絶対に人に話さないような話をしてしまうのも被災直後でもあるということを感じさせます。


■ どんな人にオススメ?

・被災するとはどういうことなのかを知りたい人。


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