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2014年2月 5日 (水)

著作権法概説

■ 書籍情報

著作権法概説   【著作権法概説】(#2271)

  半田 正夫
  価格: ¥3990 (税込)
  法学書院第15版 (2013/02)

 本書は、「著作権法の内容を体系的かつ平易に叙述することを目的として著した」ものです。
 第1章「序説」では、「独仏法では両国間で権利構成上多少の相違はあれ、いずれも著作者人格権を著作権概念に包摂してとらえ、著作権が財産権的性質のみを有するものではないことを明らかにしているのに対し、英米法ではこれを著作権概念から除外し、いぜんとして著作権の財産権性を固持している」と述べています。
 また、万国著作権条約について、1989年にアメリカ合衆国がベルヌ条約に加盟したために「この条約の比重は相対的に低下している」とした上で、「本条約は、すべての複製物に(c)表示を付することにより、方式主義国の要件を満たしたものとして扱うことを定め(同条約3条)、方式主義国と無方式主義国それぞれの体制を維持しながら、手続きを簡略にすることによって両者間の架橋を図ったもの」だと述べ、「(c)表示とは、(c)の記号(Copyrightの略符である)、著作権を有する者の氏名及び最初の発行の年の3要素からなって」いると述べています。
 第3章「著作権の主体および客体」では、キャラクターについて、「キャラクター自体は、漫画や小説などの具体的表現から昇華した登場人物の人格ともいうべき抽象的概念であって、具体的表現ではないことから、思想または感情を創作的に表現したものと見ることはできない」と述べています。
 第4章「著作者の権利」では、「著作権法は、改作利用券について、『著作者は、その著作物を翻訳し、編曲し、若しくは変形し、又は脚色し、映画化し、その他翻案する権利を専有する』(27条)という表現」により、
(1)翻訳権
(2)編曲権
(3)変形権
(4)脚色権
(5)映画化権
(6)翻案権
などについて承認していると述べています。
 第5章「著作権の制限」では、平成24年の法改正により、
・付随対象著作物の利用(30条の2):写真の撮影、録音・録画の方法によって著作物を創作する際に、著作者外としなくてもその作品の中に他人の著作物が付随的に取り込まれてしまう場合(映り込み)
・検討の糧における利用(30条の3):適法な著作物の利用を達せしようとする過程において必要と認められる著作物の利用
などについて、使用できるようになったと解説しています。
 本書は、日本の著作権法について、一冊でできるかぎりわかりやすく解説した一冊です。

■ 個人的な視点から

 日本の著作権法については、厳しすぎるという意見もありますが、実情を考えると建前上は厳しいザル法っていうのも恣意的な運用をされそうで怖いものです。


■ どんな人にオススメ?

・著作権の仕組みを知りたい人。


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