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2016年7月24日 (日)

Q&A非正規地方公務員の雇用実務

■ 書籍情報

Q&A非正規地方公務員の雇用実務   【Q&A非正規地方公務員の雇用実務】(#2548)

  鵜養 幸雄
  価格: ¥4,428 (税込)
  ぎょうせい(2015/12/1)

 本書は、非正規地方公務員について、「自治体・公務組織での『実務』や『現場』での制度運用を念頭におき」、「総務省発出の通知、公務員部の示した見解等をベースに必要に応じてそれらの内容の『解きほぐし』を加えたもの」です。
 第1章「総論」では、「『非正規公務員』という言葉は、『常勤』でない『職員』についての勤務条件(労働条件)などに関して実務上の取り扱いについて議論がなされる際に用いられて」いると述べた上で、「非常勤職員」が設けられてきた経緯について、
(1)嘱託制度
(2)臨時職員制度
(3)非常勤職員制度
の3点について解説しています。
 また、臨時的任用職員について、「緊急の場合、臨時の職の場合または任用候補者名簿がない場合において、6月を超えない期間で任用され、更新は1回のみで、1年を超えることはできないこととされて」いるとしています。
 また、総務省の「26年通知」について、「21年通知」の趣旨が必ずしも徹底されていないとして、
・制度趣旨との整合性が疑われる特別職非常勤の任用事例が散見された
・時間外勤務に対する報酬を法律上支給できないと考えていた
・年次有給休暇の付与について最低基準を満たしていない
などの実態があったと指摘されているとしています。
 第2章「臨時・非常勤職員」では、その給与・報酬の仕組みとして、
・非常勤→「報酬」と「費用弁償」
・常勤→「給与・旅費」と「手当」
が支給されることとなり、「地方公務員の給与に関する法律の規定」が読みにくくなっている理由として、
(1)規定する法律が自治法と地公法とに分かれている
(2)自治法では特別職・一般職に共通する仕組みが整理され、他方で地公法は一般職(職業公務員)に関する任免、勤務条件、服務等の根本基準を定め、その適用が適当でないものは「特別職」としてその適用を除外し、他方では、常勤・非常勤の別には敏感でない。また、給与以外の勤務条件については地公法の整理を待たなければならない。
(3)給与の要素である「手当」については、その種類が自治法において明示・列挙されている。
の3点を挙げています。
 第3章「任期付職員」では、「任期の定めのない常勤職員と同様の『本格的業務』に従事することが可能な制度として位置づけられ」ており、「任期・勤務時間を柔軟に設定できるもの」と述べています。
 また、任期付職員の給与について、「任期付運用通知において、その職に適用すべき各給料表の職務の級ごとに、職務の評価を基本とした単一号給を設けることが適当であるとされている」一方で、「公的な資格を有する者など一定の専門的な知識経験を有する人材の確保のため特に必要な事情が認められる場合については、任期付職員の給料表への号給の増設または同種の業務に従事する常勤職員が用いる給料表の使用を条例に規定することにより、昇給や過去の経験を踏まえた号給の決定を行うことも否定されていない」と述べています。
 本書は、非正規地方公務員に関する制度を解説した一冊です。


■ 個人的な視点から

 非常勤の地方公務員に関する制度は根拠法令や通知などが入り乱れていてなおかつ現場での運用がバラバラということで本にまとめるのも難しかったのではないかと思います。

■ どんな人にオススメ?

・非正規職員の雇用に携わっている人。


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